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ポップケア通信144号を発行しました。

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2023/05/02 ポップケア通信144号を発行しました。

 

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ポップケア通信 2023年5月  144号

 

 

新緑の美しい季節

暖かく過ごしやすい日が多くなり、新緑が美しい季節になりました。

この5月も皆様のお身体の事はもちろん、地域や社会に貢献できるよう努めていきたいと思います。

引き続き、どうぞよろしくお願い致します。

 

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今月のテーマは「直立二足歩行の起源」です

  ヒトの歩行を直立二足歩行と呼びます。股関節と膝関節がまっすぐに伸びて、その上に上体と背骨が垂直に立った歩行です。トリ、カンガルーも二足で移動しますが、必ず股関節は曲がって(屈曲)います。直立二足歩行は、地球上でヒトのみが行う特別な移動様式なんですね。長い長い年月を経て進化した結果ですが、もちろん誰も見たことがありませんし、記録もありません。ですから、多くの骨格などから進化の過程を推測することとなります。

 

直立二足歩行で脳が発達した

ヒトの進化からみると、直立二足歩行をしたことで脳が発達したと考えられています。二足歩行をすることで、手が自由になって、道具が持てるようになりました。また頭が脊柱に垂直に載っているので、脳が増大したときに少ない筋力で安定して保持できたといわれています。また音声言語も頭部が脊柱の上にあることが役立っているそうです。

 

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二足歩行のヒトとサルの違い

  現生動物の中で 直立ではありませんが、二足歩行ができるのはサルの仲間です。700万年ほど前にチンパンジーの祖先と分岐してヒトが進化したといわれています。サルとヒトの二足歩行を比較すると、サルの二足歩行は胴が前に突き出しているので、股関節は常に屈曲しています。ヒトの胴は垂直に近く、重心もわずかに前後左右に振れるのみです。また、ヒトは歩行中に蹴りだし側の脚が胴よりずっと後ろにいく(股関節は過伸展して膝も伸びる)。サルでは体重が後ろ脚にかかると、膝も股関節も大きく曲がっていて、完全に伸びることはほとんどありません。筋肉の働きを比較すると、ヒトが歩行するときは筋肉が必要な部分のみ活動し、適度に休息が入りますが、 サルなどは筋肉の活動はとても大きく、休む周期がほとんどないようです。ヒトは重心の移動を利用して、物が下に落ちるエネルギーも利用して、とても効率的に移動しているのです。この効率が良い移動手段を利用して、地球上に広く生息範囲を広げることが出来たのですね。

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樹上生活をしているサルはヒトと同じような筋肉の発達をしている

樹上で生活しているサルは水平移動に加え、垂直移動もしているので、下肢の上に、胴体と頭がのっていて、後ろ脚で体重を支えることになり、よりヒトに近い筋肉の発達をしていて、二足歩行に移行しやすかったことが予想されるそうです。このことから、ヒトの祖先は樹上のサルであったのではないかといわれています。

 

 

ヒトの歩行はとても効率的で機能的な移動手段なんですね。

歩くリハビリをされている方も今回の記事を意識して頑張りましょう。(PT中西)144-8

 

 

 

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