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ポップケア通信158号を発行しました。
ポップケア通信158号
厳しい暑さが続きます。気温が高く夜になっても下がらない状況です。
夜間就寝時に熱中症の危険性もありますので、就寝前には水分補給、室温管理など
留意してください。
整形外科では膝の痛みで受診される方がとても多くいらっしゃいます。
よく耳にするのは「膝に水が溜まったので抜いてもらった」「何回も抜くとクセになりますか?」などです。
外傷や感染が原因でも膝に水は溜まりますが、一番多い原因疾患はやはり「変形性膝関節症」です。
膝関節面のツルツルした軟骨がすり減ってしまう疾患です。痛みや腫れ、膝の曲げ伸ばしがしにくくなり、進行するとO脚などの変形が強くなってきます。
また、膝に20~50mlもの水が溜まることがあります。今回は変形性膝関節症で膝に水が溜まった場合について解説したいと思います。
膝関節は関節包という袋で覆われていて、その内部には関節液
(粘り気のある黄色みの透明色)が3ml程度存在しています。
この関節液は
①関節を滑らかに動かすための潤滑剤
②軟骨に栄養を補給する
役割があります。
年齢を重ねるにつれて「ひざの軟骨」がすり減って、その欠けらが関節包の内側(滑膜)に触れると、炎症が起こり、滑膜からたくさん関節液が分泌されます。滑膜は古い関節液を吸収する働きもありますが、炎症が続くと吸収が追い付かず「水が溜まる」ということになります。
膝の炎症があることで水が溜まるので、何度も溜まるのはクセではなく、炎症がおさまっていない証拠なのです。速やかに抜くことをお勧めします。抜かないでそのままにしていると、水の中のサイトカインという物質が関節軟骨や靭帯、半月板を破壊し、変形性膝関節症を進行させて痛みを悪化させる可能性があります。また関節包が伸びてしまって、関節が不安定になり、軟骨にさらに負担がかかりやすくなってしまいます。
したがって一般的には「水は抜いた方が良い」のです。整形外科を受診し専門的に判断してもらうようにしましょう。
変形性膝関節症の予防やリハビリは、痛みがない範囲での平地のウォーキングを習慣づけて、体重増加を避け、筋力を維持増強することが大切です。(PT中西)
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ポップケア通信158号
厳しい暑さが続きます。気温が高く夜になっても下がらない状況です。
夜間就寝時に熱中症の危険性もありますので、就寝前には水分補給、室温管理など
留意してください。
今月のテーマは「膝の水は抜く?抜かない?」です
整形外科では膝の痛みで受診される方がとても多くいらっしゃいます。
よく耳にするのは「膝に水が溜まったので抜いてもらった」「何回も抜くとクセになりますか?」などです。
外傷や感染が原因でも膝に水は溜まりますが、一番多い原因疾患はやはり「変形性膝関節症」です。
膝関節面のツルツルした軟骨がすり減ってしまう疾患です。痛みや腫れ、膝の曲げ伸ばしがしにくくなり、進行するとO脚などの変形が強くなってきます。
また、膝に20~50mlもの水が溜まることがあります。今回は変形性膝関節症で膝に水が溜まった場合について解説したいと思います。
膝関節の構造
膝関節は関節包という袋で覆われていて、その内部には関節液
(粘り気のある黄色みの透明色)が3ml程度存在しています。
この関節液は
①関節を滑らかに動かすための潤滑剤
②軟骨に栄養を補給する
役割があります。
変形性膝関節症で水が溜まる仕組み
年齢を重ねるにつれて「ひざの軟骨」がすり減って、その欠けらが関節包の内側(滑膜)に触れると、炎症が起こり、滑膜からたくさん関節液が分泌されます。滑膜は古い関節液を吸収する働きもありますが、炎症が続くと吸収が追い付かず「水が溜まる」ということになります。
水が溜まると抜いた方がいいのか?
膝の炎症があることで水が溜まるので、何度も溜まるのはクセではなく、炎症がおさまっていない証拠なのです。速やかに抜くことをお勧めします。抜かないでそのままにしていると、水の中のサイトカインという物質が関節軟骨や靭帯、半月板を破壊し、変形性膝関節症を進行させて痛みを悪化させる可能性があります。また関節包が伸びてしまって、関節が不安定になり、軟骨にさらに負担がかかりやすくなってしまいます。
したがって一般的には「水は抜いた方が良い」のです。整形外科を受診し専門的に判断してもらうようにしましょう。
変形性膝関節症の予防やリハビリは、痛みがない範囲での平地のウォーキングを習慣づけて、体重増加を避け、筋力を維持増強することが大切です。(PT中西)