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ポップケア通信138号を発行しました。

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2022/11/01 ポップケア通信138号を発行しました。

 

ポップケア通信  202211月(138号)138-1

 

 

 

秋の深まりと冬の足音

紅葉がきれいに色づくも、朝夕の冷え込みは厳しくなりました。

冬がすぐそこまで来ているような気がします。

今年も残すところ2カ月ほど。体調管理に注意して過ごしましょう。

<年末年始休暇は、2022.12.29~2023.1.3 となります>

 

今月のテーマは「サブスタンスPを増やそう」です

  前回のポップケア通信では、嚥下障害や誤嚥性肺炎についてお話しました。

誤嚥性肺炎の予防には、歯磨き(口腔ケア)をしっかり行って、口の中を衛生的に

保つことが非常に大切です。

さて、皆さんは歯磨きをどのタイミングで行っていますか?

ほとんどが食後に実施しているではないでしょうか。

今回は食前の歯磨きの効果、サブスタンスPについてご紹介いたします。

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サブスタンスPとは

サブスタンスPとは神経伝達物質の1つで、食べ物を飲み込むときの

嚥下反射や異物が気道に入った際にでる咳反射に関わっています。

サブスタンスPが減少すると、嚥下反射が起きにくかったり、気道に

異物が入っても咳が出にくいなど、誤嚥性肺炎のリスクが高くなります。

残念ながら、この物質は加齢や病気の影響で減少します。

サブスタンスPを増やすには薬剤(ACE阻害薬、カプサイシン)などを投与する方法も

ありますが、歯磨き(口腔ケア)にも同様の効果があります。

口の中を歯ブラシで刺激することで、唾液中のサブスタンスPが上昇することが分かっています。138-4

 

食前の歯磨きで誤嚥予防

食前、食後ともに歯磨き(口腔ケア)は効果がありますが、

目的が異なります。

 

主に食前の歯磨き→食べる前の準備運動&口の中の雑菌の除去。

                           食事中の誤嚥予防に効果あり

 

食後の歯磨き→虫歯の予防 食後の不顕性誤嚥による肺炎リスクを下げる

※不顕性誤嚥:むせない誤嚥。夜間、睡眠中などに気づかずに、唾液が気管に侵入することが多い

 

特に飲み込みに不安がある方は、食前にも歯磨きをおすすめします。

食前の歯磨きで口の中を刺激しておくと、サブスタンスPも増え、唾液の分泌もスムースになり、食物の消化のサポートにもなります。

 

食前の歯磨きのポイント

① 食前は歯磨き粉を使わなくて大丈夫です。   

② 口のなか全体を優しくブラッシングしましょう。

③ 舌は歯茎よりもデリケートです。舌ブラシかスポンジブラシで優しく拭いましょう。

④ しっかりと口をすすぎます。うがいができない人は、スポンジブラシやシートで

    きれいに拭き取りましょう。

 

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食前の嚥下体操なども効果的です。飲み込みに不安がある場合は、

担当者に気軽にご相談下さい。(ST嘉原)

 

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