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ポップケア通信154号

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2024/03/08 ポップケア通信154号

 

ポップケア通信154号154-1

 

 

 

 

春が近づいてきました

2月は暖かいかと油断していたら、寒かったですね。3月はこの寒さも緩み、春がやってきます。

公園で見かける桜のつぼみも日を追うごとに膨らんでいきます。

ぜひお天気の良い日には、春の空気を感じ、日光を浴びてみてはいかがでしょうか。

 

今月のテーマは「静的バランスと動的バランス」です

バランスとは空間の中で適切な姿勢を保つことです。座位や立位でじっとしている時のバランスを

「静的バランス」、歩いているときや、物を運んでいるときのように動いているときのバランスを

「動的バランス」と呼びます。

基本は静的バランスであり、このバランスが良好でなければ、動的バランスを良好にはできません。

転倒を予防するには、まずしっかりとした静的バランス(立つ)を獲得し、そのうえで立ち上がる、

歩くといった動的バランスを獲得する必要があります。

 

バランス能力に影響を与える因子

視覚情報・体性感覚情報(筋・腱・関節からの情報、足裏等の圧感覚情報など)・前庭系の情報(内耳の三半器官)などを基に脳が中枢処理を行ない、出された司令を骨格筋が実行することでなされます。

したがって、それらの神経系、感覚系、筋力や関節の動きなどの運動系が重要になります。さらに危険を回避するための認知機能が大切になります。

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バランス能力の評価

様々な方法がありますが、代表的な簡便で行える方法を紹介します。                

 

1) 開眼片脚起立~眼を開けたままで、その場で片足を上げて立ち、

何秒立っていられるかを計測します。

健常高齢者では片脚15秒程度可能となっています。

要支援状態になると3秒程度まで低下してしまいます。

 

2) Timed Up&Go Test(TUG)~椅子に座ったところから、3m先に目印を置く。

立ち上がって歩き、目印を回って、元の椅子に再び座るまでの時間を計測。

13.5秒以下では転倒の危険性が高くなります。動的バランスの能力の指標にもなります。

 

バランストレーニング

基本は「身体を不安定な状態にして姿勢を保持する」こと(静的バランス)です。      154-4              高齢者では筋力低下がバランスに大きく影響するとの報告もありますが、

前述した神経系の機能も低下していますから、筋力トレーニングにプラス感覚系に

刺激を与えるような練習(不安定なマットの上で立ち、スクワットをするなど)も

行うとより効果的です。

 

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リハビリの中では「静的」「動的」バランスを同時に練習していくことも多いです。

バランスの練習は転倒の危険もありますので、一人で行わないようにしましょう。

(PT中西)

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